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今回短か! と、チェックがてら読み直して思いました。
このあたりを書いたのほとんどサイトオープン前です。
つまり初書き六年生。
ほんとはもうちょっと文次郎が丸っこい喋り方していました。

由良の門を渡る舟人かぢを絶え
         行方も知らぬ恋の道かな

由良の瀬戸をゆく舟の漕ぎ手が櫂を失えばただ
行き先も知れず水面に漂い惑うように、
己の道をひたすら信じてきたものを
行く先の見えぬように惑わしてしまう。
いつの間にか踏み込んだ恋の道に、
握っていたはずの櫂は流され沈んでしまうのか。
(曾禰好忠)

(めっさニュアンス訳+脚色ばりばり)
彼女のたった一言で、僕は窮地に立たされた。
友達に言われたんだという。



「キスもしてくれない男なんかやめちまいな!」



ああ、なんて男前な友達なんだろうね。
うっかり僕が負けそうだ。
どう思う? って。
そんなこと、言われても、さぁ……

苦悩する僕を前に君はやたらめったら楽しそうだ。
思えば僕が君と恋人同士になれるその前から、
なんとなく君にはそういう素振りがあったものね。
きっと僕の気持ちなんか、
察しのいい君にはお見通しだったんだろう。
さすがくの一教室の五年精鋭、敬服するよ。

そうだ、散々思わせぶりな言葉を聞いて、
わざとらしいくらいお節介なシチュエーションを経て、
隅から隅までお膳立てされたその舞台の上、
僕はスポットが当たるまんまん中に立たされていることにも、
固唾をのんで見守っているお客がいることにも気付かず、
まんまと告白をする羽目になったというわけ。
君にはしてやったりというところなんだろう。
そのくせ大した苦労もしないで僕をハメただろうことも
容易に想像がつくのだからなんだか悔しいじゃないか。
でも正直なところ、ハマってよかったと思わないでもない。
そう言ったら君はこのうえなく幸福そうな顔で笑うだろう。
それも悔しいから、言わないけど、さ。

だってなんだか、君を見ているだけで幸福なんだ。
君が僕の恋人だとかなんとか、まだ信じられないんだ。
そばにいてくれるだけでもうこれ以上なにもいらないなんて、
なかば本気で思うんだ。
色恋沙汰に慣れた君には笑い話だろう。

素直に言ったら、彼女は一瞬黙り込んだ。
その一瞬がまた絶妙な間合いだ、
当面の標的たる僕には致命傷に近いくらい効いてる。
さすがくの一教室五年精鋭……て前も思ったか、同じこと。
次に君のその唇が紡ぐ言葉が僕にどう響くのかが、
恐いような、待ち遠しいような……
ああ、なんだ、僕は痛めつけられるのが好きなのか?
いやそんなことはないけど。ないけど! そのはずだけど!



「ねぇ雷蔵。ほんとにこれ以上なにもいらないの?
 私があなたに与えたいと望んでいても
 まったくこれ以上いらないというの? ねぇ」



ああほんとに、
そういうことなら友達の言葉も鵜呑みにした方がよさそう。
私は好きな男と仲良しこよしだけで満足できるような
可愛い女じゃないのよね。
希望が噛み合わないのなら、
そんな男やめといたほうがよさそう。



「ま、待って! ちょっと待って! なんでそうなるんだ!」



僕が慌てふためいて彼女を止めようとしたので、
彼女はちょっとびっくりしたように僕を見上げた。
キョトーン、なんて表現が似合いそうなまん丸の目。



「迷うだけじゃなくて即座に否定もできるのね。よかった。
 勢いに押されて断れなかっただけかと思って不安だったの」



彼女はにっこり笑った。
本当に、その笑顔だけで僕は満たされているんだけれど。
君は僕の憧れの人だったから、
現実に僕ひとりの特別な人として存在し始めてから、
なんだか僕はどうしていいかわからない。
ほんと言うと、考えたこともなかった。
憧れは憧れのままで終わってしまうと思ってた。
思ってたんだけど……

でも、今のこの時間を想像したことがなかったように、
この時間がいつか終わるかもしれないなんてことも、
考えたことがなかった。



彼女はなにか企んだような、
期待しているような上目遣いで僕を見ている。
彼女は僕が彼女のどんな仕草に弱いのかをよく知っている。
僕は試されているのか。

僕はこのうえうんざりするほど彼女を待たせてしまったあと、


キスひとつ、
恋愛ひとつしくじったくらいで命がなくなりはしない


なんて、現状と命とを天秤にかけるという突飛な考えで
迷いをやっと看破した。
彼女の思うまま舞台のど真ん中で踊らされてしまっても、
なんだか幸せと思ってしまうあたりは、
情けない男なのだろうか。






言い訳
メール

■2007年8月29日 3:30 Hさん……でよいですか;
こんばんは、のねむです。
早速御感想届けてくださってありがとうございました。
ええと やっとメールをお出しできましたので
くどくどはそちらで御覧いただくとしまして;
周りの人の話もいろいろ行を割いて書いたりしますが、
カーソルがその行に来るまではそんなことを書こうなんて
考えちゃいないのですよね;
行き当たりばったりであんな話になりました。
15話もお付き合いくださってありがとうございます。
甘くもなく夢とも呼べない話ばかりだから、
せめて重い暗いなりになにか思っていただけるお話に
仕上がっていたらいいなぁ などと願いつつ。
どうもありがとうございました!


■2007年8月29日 4:15 Kさん
こんばんは、のねむです。
以前も「片恋の花」に御感想くださいましたね、
長いこと見守ってくださってありがとうございます。
あのときはお返事不要のお言葉に甘えて
新しい更新でそれに代えたことにしてしまいましたが、
今日はぜひお礼を言わせてください。
15話もかかってやっと完結でした。
夢小説は初めてと仰っておられましたが、
それで15話もあると厳しかったのではないでしょうか;
それでなくても夢を名乗るには甘要素も足りないお話で、
初夢ならば悪夢に近かったのではと思ってしまいます。
せめて少しでも途中お楽しみいただけていればと……
初めていただいたメールメッセージと、
完結によせてのメッセージを両方お寄せくださって、
忘れられない閲覧者さんです(笑
以前の分のメールへの気持ちも込めまして、
本当にありがとうございました。
お心をお寄せいただいたきり丸のお話はとりあえず
完結にしてしまいましたが、
また機会がありましたらぜひ遊びにいらしてくださいね。
どうもありがとうございました!


■2007年8月29日 13:43 Aさん
こんばんは、のねむです。
メッセージありがとうございます。
先日はなんだか言うだけ言った感の強い
用件メールで大変失礼いたしました;
ブログでお返事賜りましてありがとうございました。
きり丸のお話もなんとか完結をみまして、
有言実行できてよかったとほっとしています(笑
本編内外関わらずエピソードを連鎖しまくってしまって
おかげで部分はずいぶん重い話になってしまいました。
きり丸の初恋の予兆は実は三年前のあのへんで
すでにあったかもしれなかったなとあとから思いました。
その裏でヒロインが土井先生に惚れていたのかと思うと
きり丸はここいらから可哀相な感じですね。。
最後をハッピーエンドにしてあげられてよかったです。
本来は夢小説って結ばれたあとのここからやっとこさ
始まるもんだと思うんですけど(笑
その大事なところで終わっちゃう
ひねくれ度合いがぺぺろんです。。
御感想どうもありがとうございました、嬉しいです。
今度はも少しウェブ上口べたを克服しまして、
またお話しさせていただけたらと思います。
どうもありがとうございました!


拍手

29日/3時、11時、13時、18時、20時、21時

21:48「片恋の花、完結おめでとうございます!……」
どうも、のねむです。
お言葉ありがとうございます!
土井先生が何か報われないのが後味不快指数を
ちょっと上げてしまっているでしょうかね;
でも根っから先生になっちゃった土井先生こそ
彼らしいような気もしないでもない……(鬼
乱太郎達の学年についてなにもかも終わった頃に、
やさしい誰かとの出会いがあったりしないかなと
思っています。
自分で上手に書けないのでもっぱら他のサイトさんに
頼りっきりですがまっこといい夢見ております(殴
もうちょっと土井先生とも仲良くなろうと思います。
ありがとうございましたー!


30日/3時、20時、22時

3:07「文次郎かっこいいですね・・・!……」
こんばんは、のねむです。
「夢醒めやらぬ」ですかね、
ええなんか伊作がよく喋ってくれたんです(笑
私が書く上ではすごく動かしやすいキャラというか……
でも原作あたりの伊作だともう少し口調も男前なので
最近少し改めるように気を付けてます。
文次郎はヒロインに泣かれる役どころが多いです;
このあと少しずつ距離を縮めて本当に睦まじい夫婦に
育て上げる努力をしていきます。。
ストックこれも切らしたのでまた書き溜め書き溜めです。
なにげにぺぺろんの続きものって文次郎が多い……
元はといえば利吉さんメインなのに(笑
こっちも目指せハッピーエンドなので!
ありがとうございました!


パチいっぱいいただきました、ありがとうございます。
「片恋の花」は御感想もいっぱいいただきましたし、
投票なんかでもトップを疾走してました。
幸せな作品です。
長いことお付き合いくださってありがとうございました。

次は20歳文次郎にロック・オン☆
かなと、思ってましたがどうだろう(笑
まぁ投票とも相談しつつ。
三期投票は何か月単位で長々続けようと思います。
お仕事から帰ってきましたこんにちは!
ぺぺろん的にはきり丸話を完結したのも
記憶に新しい今日この頃如何お過ごしですか!!
サーバメンテナンスが今日の夜から入るので、
その前にもういっこ上げとこかと思って馳せ参じました。
やりすぎ? やりすぎ??
このおはなしでいちばん好きなセリフは、
文次郎の夢の中で伊作が言った「ちぇ けち」です!

手の話が三話全体に出て来て、特に冒頭からなかばまで、
夢のシーンでは六年生の彼らが女性の手について
いろいろ談義しています。
ここにどういう手がきれいでどういう手が違くてという
差別的な意味合いを持たせたかったわけじゃない
ということを今日は言い訳しておきます。
話の中の彼らには彼ら自身が思う・また理想とする
美しさの基準がありましょうと思いながら書いていますが、
私自身の頭の中にあるかたちとしましては、
いろんな人がいろんな美しさの価値観を持っていて、
それぞれは必ずしも万人受けする美意識ではないが、
どれもこれも“可能性としてはあり”程度には
認識されている、といったところです。
彼らに言わせたことが即ち私の思うこと、ではありません。
一応、そのようにおことわり申し上げます。
誤解も起きないように書けるのがいちばんいいのですが。

それにしても私はヒロインに怪我させるのが好きなのでしょうか
そんなことはないと思いますが、惚れた女が怪我をしたり
風邪をひいてへばったりするのを見たら
ずきゅんとくるのが殿方でありましょう! とか思ってます。
手当て看病されたい同盟 うわぁマイナー
でも人は集まる気がする。
いや、やりませんよ

そしてヒロインをばかと罵倒する夢相手を平気で書く。
これは別サイトでも普通にやった……

今日はてんぱってるわけではなく
仕事帰りでテンション高いのねむでした。
言い訳と雑記混じりましたが まぁよいのです
拍手とメルフォのお返事はメンテナンス終了後に!
28日/3時

拍手ありがとうございましたー!
3時さん……でも最近の私は4時寝がデフォルトで、
人様に寝てくださいって言えない自分の立場に気がついた!
昨日は3時半寝、今日は今2時。
おお 早いぞ!(ともだちにおこられたよ

そんな日々ですが毎日朝出勤なので……
明日もハードや! 頑張るぞ!!
テンション高いぞ!
てんぱってる証拠だ!!(どっかで聞いた
 
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のねむ
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